これについて考え始めたきっかけは2つあります。
1つはtwitterにて『TLは流れるから多少のいざこざはあってもそれ自体がTLの中に埋もれてしまう。気軽に呟いたほうが楽しめる』という意見もありつつ、その気軽な呟きによりその反対のところにたまたまいた人から反論を受けて何となくぐったりしてしまってる人がいたり、さらにその夜に『呟きには責任を』という人がいたこと。
もう1つは、私がmixiからtwitterに活動をシフトするきっかけとなった、具体的な人間関係のトラブル(苦笑)により、WEBでのコミュニケーション構築に漠然とした違和感を感じたこと。
この2つを通じて何となく感じた答えは、mixiは『他の中の「私」を作る作業』=『私語り(固め)の場所』で、twitterは『自分の中に「他」を作る作業=『私の俯瞰(分析)の場所』ということ、です。
※あ、もちろん好き勝手に発信したいだけ、の人もいます。
っていうかそれでもいいと思います。
<mixiとblog>
先日友達と前述のトラブルについて話をしていたとき、話は今の10代のコミュニケーションのとり方の話になりました。
学校を出て最初に触れ合う、人とのコミュニケーション場所がネットである場合、コミュニケーションをする人を選ぶ、というコトが出来ます。
それは即ち自分の意見と同じ人を選んで、違う人は排除するという傾向。
blogとmixiの共通点は「マイホーム」感だと思いますが、そのマイホーム間に「群れ」体質を付加したのがmixi。
それにより「私」の表現を加え・固め続けるわけですね。
あ、ちなみに「私語り」という言い方は大塚さんの『戦後民主主義のリハビリテーション』とそれに関するちょっとした著書
から借りています。
<mixiとtwitter>
その「他」を認めない『私の群れ』と離れたところにあるのが、twitterかなと。
まずインターフェースの違いですが、mixiの場合ログインすると、自分のホームにほかのマイミクの日記のお知らせがあり、今ではお知らせさえ選べます。
それに対しtwitterのホームは、ほかの人のTLの中に自分のTLが並べられる形になっています。もちろんTLはすべて目に入ります。(新着のものは)
twitterクライアントについては若干の「私の画面」感はあるものの、mixiの比ではないでしょう。
自分の書いたものに対しての閲覧の選択も出来ません。
誰に読まれるか、の選択も、誰から意見(RTや@)を受けるかの選択も出来ない。
いわば受け入れることを強制されるのです。
<twitterに垣間見る田舎の”ムラ”性>
ちょっと話はズレますが、このエントリを書くにあたり、田舎特有の人とのつながり方をちょっと思い出しました。
私の住んでる地域では、登下校中に畑仕事をする見知らぬ人とか、道をすれ違うオトナ全員にもれなく「こんにちは」とか挨拶してたし「お帰りなさい」と声をかけられていました。
UR賃貸のCMでもありますね。見知らぬ人に子供を叱られる、とか。
twitterのTLでの人への突っかかり方(言い方悪いですけど)とかRTの同意とかはこの辺の声のかけやすさとちょっと似てるんじゃないかなと。
閉じられた空間では野放しになりがちな「私」の補正が、開かれた空間により行われていく。
教育といってしまうとおこがましいのでアレですが・・・。
(そこまで行かないですね。)
mixiとtwitterのユーザー年齢層というのも、この辺のことを無視できない気がします。
<企業でのtwitter利用のとある側面>
これは別途クチコミマーケティングに関するエントリで、CRMに絡めて書こうと思っていた事でもあるのですが、上記の事を踏まえた上でtwitterを企業利用することの難しさを考えてみます。
ネットというものがほぼmixi的な『発信の手軽さ』寄りでの使い方が浸透しているため、使用方法がほぼリリース関係に偏ってしまうんですね。
ところがtwitterの本来のサービスの側面として『自分の中に「他」を作る作業』というものがあるので、言い換えればそれは『社会の中の自社』と向き合うことになるわけです。
ここが自覚(利用)できていない利用企業が多い。
(もちろん、コレはあくまで『側面』なのでリリース配信はまた別の意味を持っているんですが。
それはまた別の機会に効果測定の話と一緒に書けたらと思います。)
だから、企業はもっと「teitterだからこそ出来ること」をもっと考えたほうがいいと思うんですよね。
何回も言ってるけど、本当にネット以外のメディアをちゃんと使い切った(いい意味でね)のか自問したほうが良い。
現在WEBでご飯食べてる自分が言うことじゃないけれどw
と、いうことで話は最後ちょっと脱線しましたが、「”ゆるい繋がり”」というものでネットでのコミュニケーションのとり方がWEB特有の方法をとりつつリアルの本質へ回帰するという期待をしたい、という話でした。(なんのこっちゃ)
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